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- ブログ : JTF翻訳祭、講演聴講よりも大事なのは...
Poster : ellersley 投稿日時: 2014/11/13 (3220 ヒット)

毎年恒例のJTF翻訳祭が間もなく開催されます。今年は11月26日で、第24回だそうです。

ここ数年、毎年参加していることもあってか、今年の登壇者はどこかで見たことのある人ばかりで、残念ながら面白みに欠けます。井口耕二さんはJTFの理事という立場上仕方ないとしても、昨年や一昨年に出ていた人が他にもいて、やや人選にマンネリ感が見られます。

翻訳者向けのセッションに経験豊富な翻訳者が登壇することに異論はありませんが、マクロを使って効率化みたいな内容は、有志の勉強会や、などでやれば良くて、個人的には、翻訳祭の場では、翻訳を発注する立場の人や、ソースクライアントの人の話が聴けるセッションがもう少しあっても良いように思います。

都合により、私は午後からしか出られないため、2つのセッションしか聴講できませんが、

トラック6のセッション3 -「需要急増:上場企業の開示情報英訳の実態と今後の動向」
トラック1のセッション4 -「いまさら聞けない機械翻訳」

を見ようと考えています。ただし、

トラック1のセッション3 -「翻訳チェックする際の明快な指針を検討する ― あったらいいな―翻訳チェックのガイドライン」
トラック5のセッション4 -「Rethinking the Grammar of Patent Translation」
トラック3のセッション3 「スモール&クイック翻訳への取り組み~人力翻訳と機械翻訳でのアプローチについて~」

など、他にも興味深いセッションがあるので、最終的には当日決めます。

パネルディスカッション形式だと、途中で論点がずれてしまって、聴講者もパネリストも何となく消化不良という結果に終わることが少なくありません。登壇者が1人だけのセッションの方が、内容がよく整理されていて満足度が高いというのが、これまでの私の経験から得た印象です。

講演セッションだけでも楽しめますが、翻訳者であれば、その後の交流パーティの方がもしかしたら重要かもしれません。各社の翻訳発注担当者も多数来ており、自身の存在を知ってもらう良い機会だからです。私自身、この交流パーティの場での名刺交換がきっかけで仕事に結びついたことが過去に何度かあります。もちろん、そんなケースは全体から見ればごく稀なのですが、その場ですぐに結果に結びつかなくても、一度でも話をしたことがあるという事実は、相手に安心感を与えます。私が今年手がけた仕事の中には、以前に互いに話をしたことが1つのきっかけだったと確信しているものがあります。

セッションをいくら聴講しても、そのような関係はまず生まれないでしょう。面と向かって他愛もない話をするという行為は、一見無駄なようで、実は互いに心を通わせるという大きな意義があるのです。

すでに取引している会社のプロジェクトマネージャやコーディネータがいれば、挨拶をしておいた方が良いでしょう。理由は同じです。「この人と仕事をしていたんだ」と感じることで、その後の案件では、常に相手の顔を思い浮かべながら仕事をしますので、いい加減なことが自然とやりにくくなりますし、相手側も、この案件を誰に出そうか迷ったときに、確実にあなたを候補に挙げるようになります。

「会って話したことがある」という体験は、互いに顔を見合わせなくてもできる翻訳という仕事においてこそ、メリットが大きいように思います。

とはいえ、業歴が短い上に、話し下手で知り合いもいない、という翻訳者(きっと多いでしょう)であれば、交流パーティへの参加はハードルの高い行為です。そういう翻訳者がパーティの場で声をかけてもらえる可能性はほぼゼロであり、自分から話しかけない限り、孤立してしまうからです。

そんな人は、是非私を見つけてください。このブログを読んでいるということを伝えて、感想などを述べていただければ、もう十分に間が持ちます。その後は、私が誰かを紹介しても良いし、私との対話で場馴れしたら、ターゲットを定めて思い切って話しかけるのも良いでしょう。プロジェクトマネージャやコーディネータといった人たちは、翻訳者の売り込みには慣れているので、きちんと大人の対応をしてくれるでしょう。

私が誰かと話している場合でも、話し相手の斜め後ろで「私と話しに来ました」という雰囲気を私に伝えてくだされば、できるだけ早く対応します。

SNSがどんなに発達しても、お互いの信頼を強めるという意味では「会って話す」ことに遠く及びません。知り合いのいない場所に出向いて自ら話すという行為には、時間もお金もエネルギーも必要ですが、その行為は何らかの形でいつか報われます。それは間違いありません。

知り合いのいない場所に出ていくのは、私も含め、大半の人にとってしんどい行為なのではないでしょうか。でも、そうやって自分に負荷をかけて少しずつストレッチしていくことで、自身のポテンシャルが高まり、チャンスも広がっていくのだと思います。その勇気を出した翻訳者を、ささやかなながら私は応援します。



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私が代表を務めている会社です。2013年1月設立。翻訳会社ですが、翻訳者の支援と育成をメインに展開しています。

 

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